テキサス美食文化とミシュラン評価

もしテキサスにミシュランガイドが来たら、星をもらえるレストランは多くないだろうとD Magazineは語る。テキサスの「美食」とミシュラン定義の「星」にはどんな差があるのだろう。

ミシュランガイドは現在、ヨーロッパの多くの都市、東アジアの主要都市、そしてごく少数のアメリカの都市で格付けを行っている。テキサスでは格付けをしていないのだ。テキサスの美食文化とミシュランの評価基準には大きなズレがあるという。

D Magazine誌はミシュランに、文化的な先入観があると指摘する。例えばカリフォルニア州はヒスパニック系やラテン系人口が40%を占めるのに対し、星付きのメキシカンレストランはわずか2軒。ハンバーガーやBBQ、タコスを愛するテキサスには向いていないのかもしれない。

しかしミシュランの格付けにより、シェフの冒険心や向上心が高まることも確かだ。

テキサスはカジュアルダイニングが多く、そのため家庭的な料理やビールが多い。ミシュラン評価の伝統的技法とワインとは全く異なるため、評価対象にするのは困難なのかもしれない。

カジュアルダイニングの州別ポピュラーなチェーン店。TexasRoadhouseがトップの州が12州。

最近の傾向として、ジェームスビアード賞では多くのレストランがテキサスからノミネートされている。企業や人口増加も進行しているため、今後は更に両文化が混じり合っていくのではないかとも感じる。近い将来、テキサスにもミシュランが来ることを期待しよう。

参考までに、全米フルサービスのレストラン数(人口10万人当たり)州別比較を見ると、メイン州が1位。テキサス州は44位。

▼フルサービスレストラン数ランキング

全米人口第2位のテキサス州進出余地はまだまだ可能性追求できそうである。