テキサスの経済成長、減速の兆し【連邦準備銀行レポート8月版 - 1】

ダラス連邦準備銀行の最新の報告によると、テキサス州の経済は6月、7月ともに拡大。しかし、製造業の需要減退など景気減速の兆しが強まっている。

▼雇用・失業率

6月の雇用成長率は年率7.3%と5月の記録を上回り好調。政府部門を除くすべての業種で、全米の雇用率を上回る結果となった。

最も急成長した分野はエネルギー部門で、22%上昇。また情報産業やレジャー・サービス業、建設業も好調に推移した。失業率は5月の4.2%から6月には4.1%に低下。特に黒人及びヒスパニック系労働者の失業率低下が大きく、人種間格差が今年に入り縮小しだしたようだ。

▼経済見通し調査

経済拡大が続いているにも関わらず、企業の見通しは悲観的だ。製造産業指数は6月から7月にかけ2.3から3.8に上昇。しかし、新規受注や受注増加率などは7月に減少し、2020年半ば以来の低水準に。小売業も今年に入ってから苦戦を強いられており、売上高の減少が加速している。需要の低迷により、全業種を通し多くの企業が新規雇用の縮小を検討し始めている。