【第一回】Federal Reserve Bank of Dallasによるダラス・フォートワース経済指標
/Federal Reserve Bank of Dallasによるダラス・フォートワース経済指標レポート(2021年7月1日)を2回に分けて投稿します。
DFWエリアにおける景気回復は5月にも続いた。職数の増加は業界関係なく全体的に見られたのに対し、失業率は低下した。しかし、回復は不均一で、完全には程遠い状況だ。アパートの需要は4月、5月と増加、アパートの建設は5月に落ち込んだものの、通年では上昇している。
労働市場
5月のDFWエリアにおける労働市場は、経済の再開に後押しされて、19,800人の雇用を記録(年率6.6%)4月は1.0%増の3,100人の雇用だったことから大幅に増加したことがわかる。これにより、2020年4月以降の職数の増加は31万人に達し、パンデミックが始まった最初の数ヶ月に比べて77%回復したことになる。5月には政府関係を除くほとんどの業界で雇用が増えた。2020年2月に比べるとまだ下回っているが、金融、通商、運輸、公益事業の分野では大きく回復が見られた。
失業率
DFWエリアにおける失業率は、2020年3月にパンデミックが始まって以来、初めて6%を下回った。5月には、ダラスの失業率は5.6%に減少、フォートワースは5.8%に減少した(テキサス州の失業率は6.5%)。2020年4月に失業率がピークに達してからは、減少の傾向にある。
低所得労働者の雇用回復への道
パンデミックは、特に低所得労働者の雇用に大きく影響を与えた。Opportunity Insights Economic Trackerのデータが下記に示すように、中高所得の労働者(年収$27,000以上)に比べて、低所得労働者の雇用機会は低い。2020年早期に自宅待機自粛が発令された時は職を失った低所得者の数は多かった。ダラスの中所得者の雇用は2020年1月比6%減少したのに対し、低所得者の雇用は21.8%減だった。フォートワースも同様なトレンドだった。