住友林業ら、ダラスで木造オフィス竣工 〜従来ビルよりCO2排出量を大幅削減



住友林業株式会社、飯野海運株式会社、株式会社熊谷組が、米テキサス州ダラス北部のフリスコ市で開発に参画した木造7階建てESG配慮型オフィスが竣工し、6月11日に現地でオープニングセレモニーを開催しました。

米大手デベロッパーCrow Holdingsと特別目的会社(SPC)を設立し、建設したオフィスは賃貸面積22,548m2、総事業費は約122百万USD(約197億円)です。木造オフィスとしてはダラス近郊において最大規模です。

建物には約4,000m3の木材を用い、一般的な鉄筋コンクリート(RC)造に比べ建てるときのCO2排出量(エンボディドカーボン)を大幅に削減しました。環境認証(LEED)やウェルネス認証(Fitwel)の取得を予定し、ESGを重視するテナントに環境的・社会的価値の高いオフィスを提供します。

Photo by 住友林業

■物件の特徴

梁や柱は現しとし、温かみのある快適な空間を演出。従業員の健康や働きやすさにも配慮した設計で、梁や柱に用いたマスティンバーが外部からも見える木質感あふれるデザインが特徴です。隣地には約9,300㎡の緑地公園を整備し、公園を臨むテラスをオフィスの全階に設置。1階共用部にはテナント用に上質なフィットネスジムやカンファレンスルームを完備、レストラン、コーヒーショップ等も誘致します。

マスティンバー建築にすることでCO2排出量を見える化するソフトウェア「One Click LCA」での計算では、RC造と比べ建てるときのCO2排出量を約2,600トン(CO2e)削減できるほか、建材等に用いる木材が約3,400トン(CO2e)の炭素を固定します。



■オープニングセレモニーを開催

6月11日に現地でオープニングセレモニーを開催しました。当日は本物件の開発に携わったデベロッパー、建設業者、銀行、フリスコ市関係者、日本からは住友林業、飯野海運、熊谷組から関係者が集まり、総勢50名超が参加。冒頭には代表者による祝辞及びテープカットセレモニーが行われ、その後は参加者それぞれがオフィス内を観覧。現地での木造、環境配慮型オフィスへの関心の高さが伺えました。

本プロジェクトは国内外で中大規模木造建築の開発を推進する住友林業、サステナビリティへの取組みと不動産業におけるグローバル事業の拡張を重点戦略とする飯野海運、中大規模木造建築の技術開発を進める熊谷組のビジョンが一致し、実現しました。今後も各社の特徴や知見を活かしつつ、継続して国内外の市場での事業機会を検討、収益拡大に向けた取り組みを推進します。

ソース:住友林業

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