全米集合住宅建設が大幅減少:マルチファミリー住宅市場の最新動向と地域別傾向



最新のデータによると、集合住宅(マルチファミリー住宅)の年間着工数は2022年をピークに減少に転じ、直近16か月のうち13か月で前年比二桁減となっています。

2024年9月の年間化された集合住宅の着工数は31.7万戸で、前月比4.5%、前年同月比15.7%減少しました。一方、30年固定金利の住宅ローン金利が上昇する中、単世帯住宅(シングルファミリー住宅)の着工数は年間化で2.7%増加、前年同月比では5.5%増の102.7万戸となっています。

アメリカ国勢調査局と住宅都市開発省の最新報告によると、2023年9月の集合住宅着工件数は年間換算で31.7万戸となり、8月比で4.5%減、前年同月比で15.7%減でした。一方、30年固定金利の上昇にもかかわらず、一戸建て住宅の着工件数は同月比2.7%増、前年比5.5%増で102.7万戸に達しました。しかし、集合住宅の減少が全体の住宅着工件数に影響し、前月比0.5%減、前年比0.7%減の135.4万戸となりました。

集合住宅の建築許可件数も9月には前月比10.8%減の39.8万戸、前年比で17.4%減となっています。一戸建て住宅の許可件数は微増の97万戸でしたが、前年同月比では1.2%減となっています。全体の建築許可件数は2.9%減の142.8万戸で、前年比5.7%減でした。

集合住宅の完成件数は8.7%減の67.1万戸でしたが、前年比では42%増。一戸建て住宅の完成件数は2.7%減の100万戸ですが、前年比では1.6%増となっています。建設中の集合住宅は前月比3.5%減、前年比16.8%減の82.5万戸。一戸建て住宅は前月比0.3%増ですが、前年比では4.5%減の64.2万戸でした。

地域別に見ると、集合住宅の年間建築許可数は全ての地区で減少しています。特に、西部では前年比26.7%減と最も深刻な減少を記録しました。一方、北東部では集合住宅の着工数が前年比183%増と大幅に増加しましたが、南部と中西部ではそれぞれ31.6%減、21.3%減と着工数が減少しました。



主要都市の中では、ニューヨークが年間許可数3万1,381戸でトップを維持。オースティン(1万6,639戸)とフェニックス(1万5,061戸)が続きます。ただし、ダラスやヒューストンなど、いくつかの都市では許可数が前年より大幅に減少しており、ダラスは約1万戸、ヒューストンは約1万1,000戸減少しました。

都市単位では、ブルックリンが年間8,676戸の許可でトップ。フォートワースも5位とランキングを上げており、全体的な集合住宅市場における地域間の変動が注目されています。

全体の傾向:
米国全体では、高金利と住宅価格の上昇が購買活動を抑制しており、住宅市場の停滞が続いています。それにもかかわらず、特定の地域では依然として住宅市場の競争が激化しており、今後の動向に注目が集まっています。

Source: Real page

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