ディッキーズ、フォートワースからカリフォルニアへ本社移転



長年フォートワースに本社を置いてきた作業着ブランド「ディッキーズ」が、本社をカリフォルニア州コスタメサへ移転することを発表しました。

この移転により、フォートワースの120人の従業員に影響が及ぶ見込みです。親会社であるデンバー拠点のVFコーポレーションは、コスタメサにある既存のブランドキャンパスへの移転が、同社の「米国不動産ポートフォリオの統合」および「事業再建戦略」の一環であると説明しています。

フォートワースでの長い歴史

ディッキーズは1922年にフォートワースで設立され、100年以上にわたって地域に根ざしたブランドとして知られています。同社はフォートワースのランドマークである「ディッキーズアリーナ」の命名権を保有しており、ダラスの州博覧会で展示される「ビッグテックス」の衣装も提供しています。

今後の計画と影響

VFコーポレーションは、移転が「ディッキーズブランドの再活性化を支援する」としながらも、多くの従業員に影響を与えることを認めています。一方で、ディッキーズはダラス・フォートワース地域において倉庫や流通施設を通じた雇用の維持を約束しています。



フォートワースの不動産市場への影響

ディッキーズは昨年、フォートワースのダウンタウンにある「タワーアネックス」に本社を移転し、2階建てのオフィススペースに250万ドルを投じる計画を進めていました。しかし、今回の移転発表により、そのスペースは再び賃貸市場に戻ることになります。地元の不動産エージェントは、このスペースの需要が高いため、新たなテナントが速やかに見つかると予測しています。

背景と今後の展望

移転の背景には、VFコーポレーションの事業再建戦略と、ディッキーズの売上低迷があります。同社は直近の四半期で売上が前年同期比11%減少しており、さらなる成長と安定化が求められています。新たな拠点ではブランドの刷新と業績回復が期待されています。

フォートワースで長年愛されてきたディッキーズの移転は驚きをもって受け止められていますが、地元の不動産市場や地域経済は迅速に回復する見込みです。

Source: Dallas Business Journal 

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