住宅建設数が減少の中、好調なテキサス市場とは?

今年に入り全体的な金利上昇やインフレ率の上昇などから、住宅需要が減退している。それに伴い、住宅着工件数が減少している都市も多い。そんな中、住宅建設が好調な市もあるようだ。

▼住宅需要の減退

住宅ローン金利やインフレ率の上昇により、住宅契約のキャンセルが急増している。全米では、第三四半期のキャンセル率は24%と、前年同時期に比べ7%上昇。2022年1月から7月の戸建て建設許可数は、買い手需要の薄れから多くの都市で減少した。最も減少したのはセリーナ(42%減)、フリスコ(36%減)、マッキニー(30%減)だ。一方、市場に出ている新築在庫数は、4月の933軒から6月には2,915件と、200%以上増加した。

▼好調な市場

住宅建設数が増加している市もある。シャーマン(85%増)、デントン(43%増)、バン・アルスティン(24%増)などだ。さらにRealtor.comが発表した「全米のホットな市場50」には、アービング市(44位)とエル・パソ市(50位)がランクイン。同社によると、大都市への通勤が安易で、比較的手ごろな価格の地域へと需要がシフトしているという。

シャーマン市では、テキサス・インスツルメンツ社が300億ドルを投じた半導体製造工場建設計画を進めている。GlobiTech社も、半導体の主材料であるウェーハ工場建設地にシャーマン市を選ぶなど、今勢いに乗っている街である。これらが、好調な市場を支える要因になっている。

半導体工場新設のシャーマン、その勢いは周辺地域にも好影響ー8/24掲載記事

台湾企業の半導体新工場、テキサス州シャーマンに建設決定ー8/4掲載記事

ソース:Dallas Business Journal (建設数減少)、Dallas Business Journal(ホットな市場)