夏本番が不安!?テキサス州の電気料金が急騰中

原油価格の高騰により、ガソリン価格の上昇が大きく報道されている。しかし、多くの消費者が気付いていないのは、天然ガス価格高騰により電気料金も急上昇していることだ。

テキサス州のウェブサイトPower to Chooseによると、住宅電気料金は一年前に比べ70%以上上昇しており、20年以上前に電力自由化を実施して以降、最も高い平均料金となっている。例えば、月に1,000kWhの電気を使う家庭の場合、毎月およそ80ドルの値上げ、1年間では1,000ドル近くの上乗せとなる。

テキサス州では、ガス発電所が州内で最も多くの電力を生産している。これは天候に左右されないこと、また以前は低価格で天然ガスが手に入ったからだ。

現在、天然ガスの先物価格は前年比約3倍に跳ね上がっており、2022年後半にかけさらに上昇するとみられている。

天然ガス価格上昇の原因は二つ:

  1. 生産量の減少 – 4月末時点の天然ガス貯蓄量は5年平均を約17%下回っている。

  2. ロシアのウクライナ侵攻 – ロシアへの制裁措置として、ロシア産天然ガス輸入を禁止する国々が増えており、テキサス州からの輸出が増加している。

テキサス州では高い気温に加え、これまでの低価格な電気料金により、建物や家電製品のエネルギー効率化が進んでいないことも問題だ。