ロシア産原油輸入禁止が世界的な不況を招く！？【ウクライナ軍事侵攻】
/ダラス連邦準備銀行の調査によると、2022年内にロシアの原油及び天然ガス輸出が再開されない場合、世界経済は不況を回避できない可能性が高いという。
ウクライナ侵攻中のロシアに対する経済制裁として、3月上旬に米大統領及び英首相がロシア産原油や天然ガスの輸入を禁止した。ロシアは世界の石油生産量の約10%を占めており、ウクライナ侵攻開始後まもなく、原油価格は1バレル約120ドルまで急騰した。
石油の過剰需要を解消するため、石油価格の長期間な高騰が予想される。サウジアラビアとアラブ首長国連邦は、石油輸出量増加による救済を行わないと発表。不足分を大幅に補うことは米国内及び世界的に困難な状況だ。
ロシアのエネルギー輸入禁止制裁の影響は、ガソリン価格だけにとどまらない。欧州がロシアに大きく依存している天然ガスは、工業生産や肥料生産の中心的な役割を果たす。さらにロシアとウクライナを合わせた小麦輸出量は、世界の29％を占めている。燃料価格に加え、食料価格やロシアで生産される原材料価格などの上昇が、世界のインフレを加速させる見込みだ。
ソース：Federal Reserve Bank of Dallas、Bloomberg
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