カリフォルニア企業、テキサスにやってくる理由とは?
/マッキーニに拠点を置くコンサルティング会社Spectrum Location ServicesのVranich氏が、ダラス・ビジネス・ジャーナルのインタビューでカリフォルニアからテキサスへ本社移転をしている企業の動向について最新の調査結果を報告した。
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2018年1月1日以来、107の企業がカリフォルニアからテキサスへ本社移転を行なっている。テキサスに続く本社移転の行き先はテネシーで22社が移転した。
▼カリフォルニアからの大脱出は今後さらに加速するのか?
カリフォルニア州知事は最近のスピーチで、他州と競合するにはカリフォルニアはもう少し頑張らないといけない、と話していたが、企業をカリフォルニアに止めるための唯一の方法はインセンティブを増やすことだ。規制緩和の見通しもなく、増税の可能性がある中、さらに多くの企業がカリフォルニアを出ていくと予測している。
▼テキサス州内では、オースティン、ダラス・フォートワースが人気の中、なぜ多くのカリフォルニア企業がオースティン、ダラス・フォートワースを選ぶのか?
オースティンは、「Silicon Hills」としてすでに成功している。似たようなビジネスを求めているなら、オースティンが入りやすいというのが理由にある。デジタル志向の会社を促進できるソフトウェア開発者を探しているなら断然オースティンがいい。
▼オースティンが「Silicon Hills」なら、DFWの強みは何だと思うか?
一番の強みは、コミュニティの多様性だ。カウボーイハットとブーツに身を包んでウェスタンな雰囲気を楽しみたいならフォートワース。ボートで釣りを楽しみたいなら、Little Elmみたいなところに住んでも湖へのアクセスがある。低価格の家を購入したいなら、Melissaのような町が今盛り上がっている。マンションのような住宅市場もある。数々の選択肢があることがDFWエリアの強みだろう。
▼なぜ多くのカリフォルニア企業はテキサスを選ぶのか?
基本的に3つの理由がある。
第一に税金。
カリフォルニアは法人も個人も税金高過ぎるのに対し、テキサスは所得税がない。個人所得税が高い上に、住宅価格も高いため、従業員は必然的に高い報酬を求める。カリフォルニアの企業は高い法人税だけでなく、固定資産税などの税金、さらに従業員も高い個人所得税を強いられている。
第二の理由は、厳しい規制環境。
カリフォルニアでは、雇用主が給与計算にミスを生じた場合、従業員は訴えることができるほか、罰金を課せられることもある。
第三の理由は、生活の質だ。
多くの従業員が子供達をロスアンジェルスの学区に通わせたくないと感じている。テキサスにも悪い学区はあるわけだが、実際にテキサスに引っ越してきた従業員らはプレイノ、フリスコ、ラウンドロックの学区を選んでいる。「生活の質」は学区以外に、犯罪率も挙げられる。サンフランシスコやロスアンジェルスの地方検事は、例えば$950以下の万引きだと告訴しない。軽犯罪だと刑務所に行かないケースが多々ある。それ以外にも住宅価格が挙げられる。テキサスで住宅価格が急上昇してるとは言っても、カリフォルニアに比べるとまだまだ手頃な値段だ。