トランプ氏政策の手本に?「テキサス新幹線」

JR東海が新幹線の採用を働き掛けている米南部テキサス州の民間高速鉄道計画で、開発主体の地元企業テキサス・セントラル・パートナーズ(TCP)のティモシー・キース最高経営責任者(CEO)はダラス市内の本社でインタビューに応じた。トランプ次期米大統領が掲げる民間資金を活用したインフラ投資政策について、「われわれが素晴らしい手本になれる」と自信を示した。

テキサス新幹線計画は公的資金に頼らず、民間を中心に資金を集めるのが特徴。計画が政府の意向に左右されない利点があるものの、推計120億ドル(約1兆3600億円)とされる建設費の調達が課題となっている。

キース氏は「建設費の約3分の1を出資、残りを借り入れで賄う」と表明。「地元だけでなく、計画に関心を持つ世界中の投資家と話をしている」と述べ、年金基金などを中心に幅広く資金を募る考えを明らかにした。

その上で、2018年着工、22年開業というスケジュールについて「大きな課題だ」と指摘。「次のヤマ場」となる候補ルートの絞り込みや環境報告書の作成を急ぐ考えを示した。