JAL、空港で働くグランドスタッフの接客技術を競う大会でダラススタッフが優勝



Photo by Aviation Wire

日本航空(JAL)は6月27日、空港で働くグランドスタッフ(地上旅客係員)の接客技術を競う「空港ハンドリング プロフェッショナルコンテスト」の決勝大会を東京・羽田の訓練施設「第1テクニカルセンター」で開いた。

8回目となった今回からは、これまでの空港サービスに主眼を置く個人のスキルから、空港ハンドリングにフォーカスした総合力を審査した。

2019年以来4期ぶりの決勝には国内・海外の7空港ずつ計14空港が参加し、国内部門は熊本空港が、海外部門はダラス・フォートワース空港が優勝した。優勝したダラス・フォートワース空港からは、JALのKatsuki Williamsさんと、委託会社のShahana Khanさんが参加。Williamsさんは勝因について「いつも通りのチームワーク」と分析し、「普段からいっしょに働いているチーム。ハンドリングを委託する会社とJALがカバーし合い、助け合うことだけを考えた」という。

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審査員を務めたJAL空港オペレーション教育訓練部の森智彦部長は、審査の重点ポイントを「チームワーク」とした上で、同時にさまざまなことが起きたときに、利用客が困らないようなお互いの業務をカバーし合う点を評価ポイントとしたと述べた。優勝した熊本とダラスはともにチーム力を発揮していたと評価。「自分の業務をこなしつつ、仲間の業務にも気を配り、困りごとなどを察知して進めていたことが評価につながった」とした。

2019年に開かれた第7回までは「空港サービスのプロフェッショナルコンテスト」として開催してきたが、コロナ後の再始動となる今回から名称を変更。東京五輪の開催に合わせて導入を進めてきた新型自動チェックイン機や自動手荷物預け機(SBD)など、人的サービスの強化と最新技術の活用で利便性を高める「SMART AIRPORT(スマートエアポート)」の展開が進んだことから、コンテストの内容をより実情に沿ったものに刷新した。

リニューアル後のコンテストの予選は2023年からスタートし、空港スタッフの総合的な実力が勝ち抜く条件となった。空港での接遇スキル向上に加え、規定や基本手順の理解を深め、バックオフィスで働くスタッフと協働することで、各空港の一体感を高めることに主眼を置いた。これまで実施してきた利用者役の社員を相手にした接客技術のロールプレイ(実技審査)に加え、保安・安全・危険物などの規程類から出題する「総合テスト」も実施。実技と知識の総合点で競った。

DFW空港に戻り通常業務対応しているメンバーの方々

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