2024年のリモートワーク統計とトレンド：アメリカ労働市場の変化と未来予測(後半)

COVID-19パンデミックによって職場環境が変化しています。前回の記事にてリモートワークの調査結果について報告しましたが、今回はその後編になります。

リモートワークの需要について

調査結果によると、ホワイトカラー労働者の過半数（58％）が現在の役職で週に少なくとも3日は在宅勤務を希望しており、36％が全日リモート勤務を望んでいることがわかりました。この数値は、週に5日オフィスで働きたいと答えた人（17％）の2倍以上です。

また、新しい役職を探す際には、41％の回答者が完全なリモート勤務を検討すると答え、これが最も人気のある選択肢でした。最も人気がないのは、週に1日自宅勤務と4日オフィス勤務で、わずか10％がこの分割を検討すると答えました。

また、全回答者の3分の1以上が、現在の雇用主がリモート勤務を提供しなくなった場合、新しい仕事を探す可能性が高いと答えました。68％のホワイトカラー労働者は、リモート勤務が彼らの生活にプラスの影響を与えたと報告し、わずか5％がネガティブな影響を受けたと述べています。

リモートワークのメリットとデメリット

リモートワークの普及は、仕事の風景とワークライフバランスの見方を劇的に変えました。リモートワークには多くの利点がありますが、いくつかのデメリットも存在します。

リモートワークのメリット

調査によると、59％の回答者がリモートワークの最大のメリットとしてより良いワークライフバランスを挙げました。次いで、通勤時間の短縮（55％）、より快適な作業スペース（54％）、旅行や外食の支出の削減（43％）が続きました。

リモートワークの利点は従業員自身だけでなく、在宅勤務を提供することで企業の従業員保持率も向上する可能性があります。マッキンゼーの調査では、柔軟な働き方のアレンジが新しい仕事を見つけるための第3位の動機付けであることが示されています。さらに、Owl Labsの調査によると、2023年にはフルタイムのオフィスワーカーの26％が仕事を変えたのに対し、ハイブリッドまたはリモートワーカーはわずか17％でした。

リモートワークのデメリット

リモートワークは従業員にユニークな課題ももたらします。米国の従業員が感じる最大のデメリットは、チームからの孤立感（34％）でした。その他のデメリットには、他人から学ぶ機会の減少（25％）、仕事から切り離すのが難しい（22％）、リソースや設備へのアクセスの不足（21％）、抑うつ感（11％）、ストレスや燃え尽き症候群（9％）などが含まれます。

リモートワークの生産性統計

ハイブリッドワーカーのエンゲージメントレベルが最も高く、4分の3以上が「高エンゲージメント」を報告しています。アップワークの調査では、採用マネージャーの32.2％がリモートワーク設定で生産性が向上したと回答し、22.5％が生産性が低下したと回答しています。

リモートワークのトレンド

回答者の4％が会社は物理的なオフィススペースを持たないと回答しました。20％は2024年末までに物理的なオフィススペースを持つ予定で、64％は現在持っていると回答しました。51％の回答者は会社が一部または全従業員にオフィス勤務を求めており、28％は方針に従わない場合、解雇の脅威を受けると答えました。最近ではウォルマートでの事業縮小がそのケースとなっています。オフィスの余剰スペースの活用も話題になっています。

Gallupの調査では、フォーチュン500企業の人事責任者の5人に4人が、少なくとも今後12か月間はリモートワークの柔軟性が維持されると述べました。

Flex Indexによると、従業員が最も魅力を感じる活動は、チームワーク（32.4％）、社交（27.5％）、マネジメント/メンタリング（9.5％）でした。

在宅勤務のうつ

FlexJobsの調査によると、働く専門家の93％が在宅勤務が精神的健康にプラスの影響を与え、90％が身体的健康にもプラスの影響を与えたと答えました。私たちの調査では、完全リモートまたはハイブリッドスケジュールで働くホワイトカラー労働者のうち、40％がストレスや燃え尽き感が軽減され、31％が抑うつや不安が軽減されたと感じています。しかし、在宅勤務は精神的健康に対しても独自の課題をもたらします。

在宅勤務中に前向きな気持ちを保つためのヒントは以下の通りです：

規則正しいルーチンを持つ
休憩を取る
専用の作業スペースを作る
同僚や友人とつながる
切り替えのタイミングを知る

リモートワークには多くのメリットとデメリットがあり、企業によってはオフィス勤務への回帰のトレンドも見られます。リモートワークは柔軟な働き方を提供し、ワークライフバランスの向上や通勤時間の削減といったメリットがありますが、一方で孤独感や学習機会の減少、仕事とプライベートの区別が難しくなるといった課題もあります。多くの企業がリモートワークの柔軟性を維持する一方で、物理的なオフィススペースの必要性やオフィス勤務を求める動きも続いています。これらの特徴を理解し、リモートワークを進めていく必要があるでしょう。

Source: USA TODAY