テキサス州、政府の半導体産業支援で経済成長を目指す


バイデン政権は、半導体産業を支援する500億ドル(約6.5兆円)のCHIPS and Science Actの第一弾を発表し、テキサス州を半導体産業の全米「クラスター」のひとつにすることを目指している。

Photo by Anne Nygård on Unsplash

テキサス州には、サムスン電子Texas Instrumentsなどの企業が進出しており、今後数十億ドルの半導体プロジェクトが進行する予定である。このプログラムの最初の390億ドル(約5.1兆円)は、商業施設の建設、拡張、近代化に充てられる予定である。関係者は、このプログラムがテキサス州に大きな波及効果をもたらすことを期待している。

政府は、半導体産業の需要が急増する中で、米国が国内での半導体生産を増やし、海外からの依存度を低下させたいと考えている。また、中国による半導体産業の支援に対抗し、国家安全保障の観点からも重要な取り組みとしている。テキサス州がこのプログラムを通じて半導体産業を牽引し、米国の半導体生産の再生につながることが期待されている。

テキサス州知事は、テキサス州が半導体産業において全米第1位の州に成長したことを強調し、半導体生産を再びテキサス州に呼び戻すために、テキサスCHIPS法を成立させる必要があると述べた。テキサス大学オースティン校の学長も、CHIPの製造が海外に流出していることにより、テキサス州の半導体産業が脆弱になっていることを指摘し、米国内での半導体生産を推進する必要があると訴えた。

一方、半導体工場では工程の自動化も進んでおり、人員削減が進んでいるという側面もある。今後、半導体業界の雇用への影響に注目である。

ソース:Dallas Business Journal