コメリカ銀行、投資銀行部門を新たに立ち上げた理由

コメリカ銀行(Comerica)は、テキサス州ダラスに本社を置くコマーシャルバンク、リテールバンク、ウェルスマネジメントのビジネスを提供する金融サービス会社である。ダラス・フォートワース地域では10大銀行にランクインしている。

今回コメリカは、資本市場業務部門に新たな投資銀行部門を立ち上げ、競合他社に遅れをとらず市場シェアを拡大することを目指すと発表をした。



Comerica Securities内の新ユニットは、M&Aや第三者割当増資のアドバイザリーサービスを提供する予定だ。この新体制により、商業銀行とウェルスマネジメントにより充実した商品とサービスを提供できるようになる。なお、顧客の要望、他社との競争、顧客の獲得と維持のためにこの決断をした。同部門は、他のビジネスラインからの収入源を補完する、より高い利益率のアドバイザリー手数料収入を生み出すことが期待される。

コメリカは、既存顧客に対する新サービスの提供に注力する一方、年内に新規顧客を追加する計画をしている。同社のMaier氏は、企業のM&A市場が熱くなると予想する2023年後半に間に合うよう、時間をかけてグループを作り上げるという。企業価値5億ドル(約500億円)の中堅企業間のM&A案件は、2021年と比較して昨年は28%減少した。しかし、ベイビーブーマー世代の退職や、傍観していた何兆円もの資金を投入しようとするプライベート・エクイティ企業の動きから、今年は活動が活発化すると予想しているようだ。

ソース:BusinessJournal