企業の人員削減の波が広がる - テキサス州の雇用は未だ安定

米国経済の減速により、景気後退に備え従業員の解雇を計画している企業が増加している。オラクル社や米セブンイレブンなど、すでに大量解雇を実施した大手企業も出てきている。

【全米の雇用状況】

ウォールマートやアップル社、オラクル社など大手企業が次々と解雇を発表している。PwCの調査によると、全米の700の企業の内、雇用凍結をすでに実施している企業や、人員削減の準備中である企業は半数に上るという。

それでも企業は優秀な人材を求めており、約66%が給与の引き上げや福利厚生の拡大、より柔軟な勤務形態の提供などを検討している。

【テキサス州の雇用状況】

州内の雇用削減は、不動産金融業者や小売業者、物流企業などさまざまな業界に及んでいる。直近数ヶ月では、ダラスに本社を置く米セブンイレブン社が880人の解雇を発表。また、プレイノに本社を置くFirst Guaranty Mortgage Corp社(不動産金融)が、565人の従業員のうち428人という大幅解雇を実施した。

一方で雇用数も7月までに活発なペースで増加し、安定している。過去12か月、テキサス州では約73万7千人の新規雇用があり、失業率は5.6%から1.6%まで低下。雇用の増加率は全米中1位であった。