テキサス・インスツルメンツ、GaN半導体の製造能力拡大:日本の会津工場とテキサスで生産開始



Photo by Texas Instruments

ダラスに本社を置くテキサス・インスツルメンツ(TI)は、日本の会津工場で窒化ガリウム(GaN)ベースのパワー半導体の製造を開始し、ダラスでの既存の製造と合わせてGaN半導体の生産能力を4倍に拡大しました。

GaNはシリコンに代わる半導体素材として、エネルギー効率、スイッチング速度、サイズや重量、コスト、耐熱・高電圧性能に優れており、ノートPCやスマートフォンの電源アダプタ、エネルギー効率の高いモーターなど多様な用途で活用が期待されています。



TIは10年以上にわたるGaN設計と製造の経験を持ち、200mmのGaN技術を会津工場で本格量産を開始しました。TIの技術は信頼性テストを80百万時間以上実施し、統合保護機能により安全性も確保されています。また、TIのGaN半導体はエネルギー効率を高めつつコスト削減に寄与し、環境負荷も低減できる点が特徴です。

さらに、TIは300mmウェハでのGaN製造技術も開発中で、将来的に生産規模を拡大する準備を進めています。この技術は高電圧対応にも優れ、ロボティクスや再生可能エネルギーなどの分野でさらなる効率向上が見込まれます。

Source: Dallas Innovates

関連記事:
TI(テキサス・インスツルメンツ)が「ジャック・キルビーの日」を祝い、集積回路の発明を称えるSeptember 24, 2023
テキサス・インスツルメンツとデルタ・エレクトロニクス、EVオンボード充電技術の革新で提携July 09, 2024